飼育員は冒険がしたい!

『水族館の魚を実際に自然界に釣りに行きたい』

全国の水辺で冒険がしたい

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fishingaquarium を始めて3ヶ月が経ちました。少しずつではありますが、各SNSでも反響を頂けるようになりました。有難いことです。ここで少しこの活動を始めたキッカケをご紹介しようと思います。

 


まずは飼育員としてのお話をします。私は水族館の飼育員です。担当は魚類を中心に色々としていますので常日頃から魚やイカなどの観察、研究、飼育をしています。

 


ところで水族館の生物はどうやって水族館に入ってくるか知ってますか?大きく分けると3つに分かれます。①自家採集②生物交換③購入 です。

 


①は想像がつくかと思いますが自分たちの足で現場に行って生物を収集します。

②は例えばAという水族館とBという水族館が互いに余剰している生物を交換するという持ちつ持たれつの関係です。

③は生物の卸の業者さんからリストを見て購入するというものです。

 


昨今の状況から言いますと、③の業者さんから購入する割合がどこの水族館でも多くなってきているように感じます。

理由はとても便利だからです。電話一本で翌日には目当ての生物が丁寧にパッキングされて到着しますのでありがたい限りです。


また、人員不足というのも背景にはあります。飼育員の仕事には一般的なサラリーマンの皆さんと同じようにルーティンワークがあります。人員不足により日頃のルーティンワークで1日が終わってしまい、時間の制約上外に出れなくなってしまいます。そこで便利な業者さんからの購入に頼りがちになるのです。

 

 

お気づきになったでしょうか?飼育員って実は自然界に出る機会って結構少ないのです。

 

飼育員は自然界のことを知らなかったりするんです。もちろん自分も含めて。

 

諸説あると思いますが少なくとも私はそんな飼育員にはなりたくありません。

 


私は水族館で展示する魚や生物は自然界にいる姿を自分の目で、身体で確かめたいという想いがあります。

 


この生物はどこの海、川、湖に居るのか、全ての生物に自分の足で会いにいきたい。

 


そんな思いが強い飼育員です。

 


ただ、業務の中ではそのようなワガママは言えません。個人的な興味だけでは仕事は務まりませんからね。社会人として当然だと自負しています。

 


だったら自分の休みを使ってやればいいじゃない?

 


それがこの企画を思いついた最初のキッカケでした。

 


自然界の生物にコンタクトしたいなら、

 

自分の足で

 

得意な釣りで

 

会いに行けばいい。

 


『水族館にいる魚を自然界に釣りに行く』

 


これが僕のやりたいことなんです!

 


この企画には3つの思いがあります。

 


1つ目は全国に居るアングラーの皆さんに向けて。生物を扱うことを本職とする私が、全ての魚類に対し、釣りを通して真剣に向き合う様子を見ていただきたいです。情報のない魚にも坊主覚悟で挑みたいと思ってます。未知な魚類の釣り方の参考になれば幸いです。

 


2つ目は飼育員を目指している人、また水族館に興味がある人に向けて。飼育員は水族館の中だけの人じゃないということ。個人的にフィールドに出て、自然界の魚類に挑む飼育員がいても良いんじゃないでしょうか?面白おかしく感じていただけるように邁進します。

 


そして最後になりましたが、自分の好奇心が全ての原動力になっています。生物のことが好きで飼育員になり、それでも飽き足りず自然界に飛び出していく…好きで居続けることってアリなんじゃない?そんなことが伝えられる人物になれたらと思っています。

 

世界中の水辺で冒険がしたい!

 

職業である飼育員の仕事もおろそかにしませんよ。実績はこちらに書いてます→

https://www.fishing-aquarium.com/entry/2018/10/02/132909

 

*この記事は飼育員を否定するようなものではなく、あくまでも、もっと自然界に飛び込んでいきたいという個人的な思いを表現しています。また、世界中に生き物を求めて走り回っている飼育員の方もいらっしゃって、尊敬かつ影響を与えてもらっています。