【エギング行動学】カンナの掛かり所でどの角度からアオリイカが追尾したかを考える

エギングにて釣れた個体全てが左右の第四椀にカンナが掛かっていたことを前回の記事で書きましたが、今回はカンナの掛かり所からアオリイカがエギをどの様な角度から追尾したかを考察します。

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■腕の名前

●上から第一〜第四腕、と触腕

触腕はエギングされる方なら大体ご存知かと思いますが全ての腕に名称があります。

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腕は左右の触腕と右4左4と左右対象に並んでいます。上から第一〜第四と呼びます。(この場合の上とはイカから見てのことで、背側から順番に1〜4と数えます)

 

今回カンナが掛かっていた腕は左右の第四椀ということです。

■エギを上から追尾

●押さえつけるようにエギを抱く

エギの掛かり所がわかったところで、この掛かり所からどの方向からアオリイカがエギを追尾してきたのかを予想します。

 

結果から言いますとこの場合は上から追尾してきた可能性が高いです。

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このように斜め上からエギを追尾して。

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エギの背中を抱きます。

 

この状態で合わせるのでカンナが第四腕、しかも外側(腹側)に掛かるのです。

■全ての腕で覆いかぶさる

●触腕を伸ばさない時がある

触腕と聞くと、捕食の際にイカがビョーンと伸ばす腕であることが認識されていますが、イカは(アオリイカも)触腕を伸ばさないで餌を捕らえることがあります。

 

これは底付近の餌を捕らえる時に多くみられる行動です。

 

水槽の中だと冷凍キビナゴを与えると活きていないので底に沈むのはイメージできるかと思います。

 

するとアオリイカは半信半疑で捕らえに行くのですが、そういう場合は触腕でアタックするのではなくて全ての腕を広げて包み込むように拾います。

 

今回、ヒットさせたレンジも実は着底とほぼ同時だと思います。

 

このように触腕でアタックするのではなくて腕全体で包み込むように捕食する時は、釣り用語に変えると活性が低い時です。

 

今回の釣行でも活性は低くてポツポツと釣れる程度でした。

 

以上のことからエギを追尾してきた方向は斜め上からで、かつ触腕は使わないバイトだったと推察します。

 

やっぱりフォールって大切ですよね。改めて感じました。

 

次回はエギングにおいてなぜフォールが大切かを解説します。