イサキの捕食方法からスーパーライトジギングについて考察する

スーパーライトジギングが近年になって流行ってきましたが、そのメインターゲットの一つでもあるイサキ。そんなイサキですがなかなか捕食のシーンを観察する機会が少ないので今回は飼育員でもある私がじっくりと見てみました。すると意外な?捕食行動が見られたのでその点からフックについて考察してみました。

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■イサキの嗜好性

●大小問わず、アミ、オキアミ、ムキアサリが好き

イサキの嗜好性についてまずは述べたいと思います。スーパーライトジギングをする上でキビナゴやカタクチイワシなどの小型魚類を「ベイト」とすることが多いですが、飼育する上ではアミやオキアミ、アサリの剥き身が大好きで、キビナゴよりも高反応を示します。

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おそらくアミノ酸の含有量が関係しているのだと思います。

 

そもそも、スーパーライトジギングがシーズンを迎える6,7月はイサキの産卵時期でもあって、この時期は浅瀬で小型魚類を追い込んで食べることは皆さんもご存知かと思います。

 

私自身もヒラスズキ狙いでサラシの中からイサキがバイトしてきたことを経験しました。

 

ただこのような魚類を追うタイミングは1年でも限られており、水槽内の嗜好性から考えてもやっぱりイサキはオキアミなどのプランクトンをメインに食べる魚類だと感じています。

 

もともとイサキは餌釣りで年中狙えることからもそのことがわかりますよね。

■イサキの捕食方法

●吸込み力は弱め、吐き出すし、首振り、ターンする

イサキの捕食を観察したので述べていきます。まず初めに、水槽内のイサキに冷凍餌を解凍してから与えることを知っておいてください。活餌の方が信憑性が出ますが、コストの問題で基本冷凍物の餌を与えます。

 

餌を与えようと水槽に近づくと、お腹を空かして結構な勢いでやってきて、

 

食べますが、驚いたことにほとんどの個体が一回で吸い込まずにオキアミを咥えた状態になりました。

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そして咥えると同時に反転をします。

 

そして数秒後に飲み込むといった捕食をしました。

 

ここで感じたことは吸い込む力はそこまで強くはないということ。本気で吸いに行っているのかはわかりませんが、マアジと比べても弱そうだなという印象です。

 

次に驚いたことは反転をするということ。この行動はメバルとそっくりで、食った瞬間に180°ターンする行動が見られました。

 

またオキアミを飲み込まずに吸っては吐き出してを繰り返す個体も観察出来ました。この行動はアジそっくりですね。

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大きめのキビナゴや、アサリといったイサキの口にとってはオーバーサイズの餌は咥えてから首を振って引き千切ろうとする行動も見られました。

■SLJ フックシステムについて

●吸込み弱く反転するので早掛り系の針が良いのでは!?

イサキの捕食行動を知れたところでスーパーライトジギングのフックシステムについて考察してみましょう。

 

まず、吸込み力から考えると、数値化出来ないので強いのか弱いのかを具体的には表せませんが、アシストフックを吸って飲ませるというほど強くはないのではないかな?と感じられました。

 

それよりも反転をするということに着目します。バイトして反転することを意識すると自ずと早掛り系のフックが有効になるのでは!?と考察できます。

 

要はバイト直後の反転時に口元付近のどこかに掛けるイメージです。また、よくイサキの土手っ腹にフッキングされている現象を見るのですが、あれは反転をすることで起こる典型的な事象なのではないかと今回のことから考えました。

 

今回の記事はイサキの捕食行動を水槽内で観察したことから考えを膨らませてみましたが、自然界での捕食は実際に現場で確認するしかないですし、フックシステムやジグとのバランスを現場合わせしていくと面白いことが見えてくるかも知れませんね。