イカメタルにおいて、アクションは釣果に繋がる重要な要素の1つです。動のアクションは主にシャクる、フォール、そしてシェイクなどがあります。一方静のアクションにはステイが挙げられます。今回はステイについて水槽内で観察した観点からお話をします。
■ヒイカ(ジンドウイカ)の捕食の特徴
●水平移動して捕食をする
ヒイカ(ジンドウイカ)を飼育するうちにある特徴に気がつきました。アオリイカが頭をあげた45度の姿勢をとってホバリングするのに対して、ヒイカは横向き(水平姿勢)であることが非常に多いということです。
また捕食行動を観察すると、餌に対して水平方向からアプローチする傾向が見られました。これはエギングを代表するターゲットであるアオリイカとの大きな違いです。
このように水平姿勢がヒイカにとっての基本なのでしょう。
■捕食の際に着いては離れる
●10秒ほど繰り返した後に捕食
捕食行動の中で特徴的だったことの1つに〝着いては離れる〟がとても多いことが挙げられます。
アオリイカなども特に新子と呼ばれる小型のアオリはエギに対して近づいては離れるを繰り返すことがよくみられますが、このヒイカはそれの倍くらいのスピードでかつ何度も何度も繰り返すことを確認しました。
仮に黄色の斜線部にターゲットが居たとすると、左のイカは赤矢印の空間を早いスピードで着いては離れます。
私が確認した中でも10秒の間に5〜6回は繰り返して最終的に捕食をしたという事例がありました。
ちなみにこの行動を確認できた時、餌として入れたエビはあまり動かずに水流に漂うような状態でした。
■イカメタルのステイについて
●着いては離れるを繰り返すイカを抱かせている
ステイについてここで触れてみたいと思います。イカメタルにおいてステイする時イカは何をしているのか。それは〝着いては離れる〟であります。
エビがほぼ動かずに水流に漂う状態でこの行動が確認出来たことからも、ステイ中でのイカはおそらく着いては離れていると考えることができます。
■【仮説】もしエギを水平に前進できたら、、
●釣果が上がるかもしれない
動かないエビに対して着いては離れるを繰り返したイカですが、全て捕食に至るというわけではなくて、そのまま離れて終わりということも多々ありました。
捕食する時としない時の違いがないかよく見ていたところ、1つ気がついたことがあります。
それは「エビが前進する時」にはよく食べるということです。
エビといえば後ろに跳ね上がるイメージがあるかと思いますが、脚を使って前へ前へと進みながらも動きます。この時イカは抱きにいく確率が高かったのです。
つまり、もしステイしているエギや鉛スッテがゆっくりと水平に前進できたらイカはもっと抱き易くなるのではないか?という仮説が立てられます。
イカメタルはバーチカルなので中々難しいところではありますが、捕食行動を見ている限り、このようなアクションが出来たら釣果に繋がるような気がしてなりません。