エギングをする上で重要視されるのはシャクリ方であったりアクションですが、
皆さんはアオリイカの気持ち、感情を考えたことはありますか?
■活かすことは生物の気持ちを知ること
●飼育員は活かすために気持ちを考える
アオリイカの釣り方やテクニックに関しては、とりわけ上手くもない僕には何も言えませんが、
私には特化しているものがあります。それはアオリイカの気持ちや感情を常に考えているということです。
活かすためには様々な条件がありまして、例えば水温管理であったり、照度、餌の種類、水流など他にも様々。
寒いのかな?酸素薄いのかな?興奮して落ち着かないのかな?などと気持ちを考えながら、水槽を管理、キープしています。
今回はエギングについてアオリイカの気持ちという切り口からエギング行動学を解説します。
■アオリイカが触腕を伸ばすときは3つの気持ちがある(定説)
●空腹感と恐怖心そして好奇心
アオリイカが触腕を伸ばすとき、つまり対象物に触れようとするとき、アオリイカは気持ちを持っています。
空腹感、恐怖心、好奇心。わかりやすいように大きく3つに分けました。
まず1つ目空腹感。これは触腕を伸ばすにあたり最も重要な部分です。お腹が減ったから美味しそうなもの(エサ)を捕らえたいと言う気持ちです。
2つ目は恐怖心についてです。ターゲットに近づくけれど、何か異変が有るのでは?と捕食態勢に入っているのに警戒心が同時に増す事があります。
これはエギングをサイトで行うと、エギに近づいて離れてを繰り返す様子が見られますよね。水槽内でも本物の活魚なのに警戒をしながら捕食行動をとる個体が多いです。
ここまではなんとなく想像が付くと思うのですが、
3つ目の好奇心に着目したいと思います。
■イカの仲間には好奇心がある
●ガラスに映る自分に触れてみる
アオリイカのみならず、イカの仲間は好奇心を持っています。わかりやすい例を1つ挙げます。
水槽内でイカを飼育すると、水槽の外側の方が暗いのでガラスに自分の姿が映ります。(夜にカーテン開けるとガラスが鏡みたいになる感じ)
すると写っている自分の姿に興味を示して触りにいくのです。
これはリラックス状態のイカ(アオリイカ)には結構な頻度で見られます。
触りに行く様子は捕食に入った時の様に腕をピンと伸ばした感じではなくて、力を抜いてちょんちょんと触りに行く感じです。
■乗らないアタリ、小さなアタリ
●もしかしたら好奇心で触っているのでは?
エギングをしている時に、「ナニコレ?触ってるの触ってないの?」と言ったようなモザイク掛かった小さなアタリって有りますよね?
先日のエギングでも小さなアタリが1.5キロでした→
月夜エギング〜1.5キロゲット シビアなアタリでした - Fishing Aquarium ~飼育員が創る釣り水族館~
またボートでのティップランエギングをしている時に、めっちゃアタってるのに全然乗らない時って良くありますよね?
一概には言えませんが、こういうアタリに出くわす毎にいつも思う事があります。
『もしかしたら好奇心で触りに来ているのでは!?』っと。
■エギングで好奇心を利用する
●ミラーエギを作ってみた
エギングにアオリイカの好奇心を利用することは出来ないでしょうか?
釣るという観点においては、イカがどんな気持ちでも、エギに触れてくれれば後はカンナに掛かれば釣れるわけです。
というわけで、エギにミラーシートを貼ってみました。
いざこちらのエギをしゃくってみたのですが、いかんせん100均のシートを貼ったに過ぎませんので2投目で剥がれ出してしまいました・・・笑
半分ふざけたようにも思えますが、もしこのような好奇心を利用することでアオリイカが釣れたら、アングラー側の引き出し、考察の幅は増えるし、概念が変わりますよね!
何よりもエギングがもっと楽しくなると思います^ ^
イカの好奇心を利用するエギングを飼育員として提唱していくことが僕の夢の一つです^_^ 大げさかな?w