アジングのみならず、釣り全般において対象魚が何を食べているのかを知ることは釣り方、釣果に大きな影響を与えます。アジング、メバリングではアミパターンなんていうこともありますが果たして食べているものはアミだけなのでしょうか?
■アミパターンは動かさない
●遊泳力が弱いから
アミパターンと聞くと、難しいというのがアジング、メバリングに限らず共通項だと思います。
理由は捕食中の餌のサイズが小さいからで、大きなルアーやワームに反応しにくいということが1つに挙げられます。
またアミは他のベイト(例えば稚魚)と比較すると遊泳力が弱いので
「そこまで追いかけなくても食べられる」
のでルアーを果敢に追いません。
先日のアジングでもほとんど動かさないアクションにバイトが集中したことを踏まえるとおそらくアミなどの遊泳力の小さな餌を捕食していると推測していました。
■胃内容物をチェックしよう
●種レベルでの観察 絶対アミだけじゃない
アミパターンと呼ばれる動かさない系アクションで成立したアジングですが、実際に何を食べているのか、胃の中を見れば一目瞭然なので確認してみます。
胃を破ります。
やっぱりアミが入っているみたいです。
■アカイソアミ(おそらく)
●分布域とよく観察されるアミの仲間
胃内容物の中でも一番多く含まれていたのがこちらのアミ。
大きさや分布域、よく観察される種ということを踏まえておそらくアカイソアミじゃないかな?と推測しました。
沿岸に多いタイプで、完全海水の岸壁沿いによく出現します。
■もう一種のアミ
●少し大きめ
アミもよく見ると1種類だけではありませんでした。
こちらは少し大きめのアミです。消化によって外部形態が変わっているので流石に種の推測もできませんでしたが、アカイソアミ(推測)とは少し違うアミのようでした。
そして、やっぱり
アミだけでは無いようです。
■ウオノエの仲間の幼生
●幼生期は独立して生活
アミの中に混じって多く見えたのがこちらのウオノエの幼生です。
種までは落とせませんでしたが、ウオノエの仲間の幼生です。サイズは4mmほど。
ウオノエと聞くと魚の口の中に寄生する生物をイメージされると思いますが、幼生期は独立して生活しています。
なのでアジは浮遊していたウオノエの幼生を捕食したことになります。
■ウミナナフシ亜目
●等脚類
アミの中に紛れ込んでこんな生物もいました。
こちらも外部形態がはっきりしませんがウミナナフシという等脚類に分類できそうです。
■アミパターンで片付ける?
●動きも色も違う
アミと一言で言ってもアジの胃内容物だけでもこれだけ種類がありました。
今回確認した中だけでも4種類は確実にいました。これらは体の大きさも小さいですし潮流に影響されやすく浮遊する傾向があるので、ゆっくり動かすのが正解だったと改めて思います。
ただ、厳密にいうと種類によって泳ぎ方が全然違います。また画像からわかると思いますが色も違います。
細かすぎるかもしれませんが、ここまで考えながらのアジング、メバリングは奥が深く絶対楽しくなりますよ!